投資信託と海外ETFの具体的な手数料を比較してみた

インデックス投資
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「初心者は投資信託から始めて、慣れてきたらETFにした方が手数料が安いよ」という話を聞くことがありますが、具体的にいくら位の手数料の差になるのか調べてみました。

結論をまとめると以下のようになります。

  • 投資信託は海外ETFよりも信託報酬が実質0.2%高い
  • 投資信託は分配金に税金が10%かかる
  • 海外ETFは分配金に税金が20.3%かかる
  • トータルで見て信託報酬が0.27%以下なら投資信託の方が安い

投資信託の手数料について

投資信託には以下の手数料がかかります。

  • 販売手数料:買うときにかかる手数料
  • 信託報酬:保有している間払う手数料(年額)
  • 信託財産留保額:売るときにかかる手数料

インデックス投資の大半は、ノーロード(手数料無料)のため、販売手数料と信託財産留保額はかかりません。逆に言えば売買で手数料が取られる銘柄は選ばないようにしてください。

インデックス投資を行う際に重要となるのが信託報酬です。信託報酬は年率で数字が表示されており、運用成績に関わらず投資総額の一定割合を手数料として取られます。

インデックス投資は年利5~10%を目指す投資のため、信託報酬が2%も3%もあるようだとパフォーマンスにものすごい影響を及ぼします。そのためなるべく信託報酬が小さな銘柄を選ぶことが重要となります。

投資信託とETFの信託報酬の比較

インデックス投資の中でも人気高いS&P500全米株式を例に、投資信託とETFで具体的な手数料を比較してみます。以下は2021年4月12日時点での信託報酬の比較となります。

種類投資信託名販売手数料信託財産留保額信託報酬
投資信託SBI・バンガード・S&P500なしなし0.0938%
ETFVANGUARD S&P 500 ETF (VOO)なしなし0.0300%
投資信託楽天・全米株式インデックス・ファンドなしなし0.1320%
ETFバンガード トータルストックマーケットETF(VTI)なしなし0.0300%

S&P500で0.0638%、全米株式で0.1%の差があることが分かります。信託報酬は年率なので、資産額に応じた手数料の影響度合いは以下の通りです。

  • 資産100万:1,000円/年
  • 資産1,000万:10,000円/年
  • 資産1億:100,000円/年
  • 資産10億:1,000,000円/年

資産1,000万で1万の差なので、正直それほど気にしなくても良い気がしますね。ただ投資信託には隠れコストと呼ばれるコストがあるそうで、実際にはもう少し手数料が多く取られる(+0.1%程度)ことがあるので実質0.2%程度の差があると考えておけば良いです。

税金の影響を確認する

続いて投資信託と、ETFの税金の影響について確認します。

米国ETF(VOOやVTI)を購入すると分配金が年4回出されます。分配金は確定利益のため米国の税金(10%)と、日本の税金(20.315%)がかかります。その結果、税引き後の利益は71.8%となってしまいます。

2020年に海外ETFの税金が見直され、二重課税されていた海外の分は確定申告によって減税可能となりました。その結果、税引き後の利益は79.7%と改善されました。ただし日本籍のETFに限るため、VOOやVTIといった米国籍のETFは対象外です。

一方、投資信託では無分配型の銘柄を選ぶと税金が10%しかかかりません。これは利益を確定させず信託財産として留保させることで国内の税金がかからないからです。よって税引き後の利益は90%となります。

信託報酬と税金トータルで考えると投資信託が有利

信託報酬と税金の2つの影響について確認してきました。最近の投資信託は信託報酬がどんどん安くなってきているため、トータルで考えると投資信託の方が有利と考えて良いです。

具体的には、信託報酬が0.27%以下であれば投資信託が有利となります。やはり海外ETFは分配金で利益を確定するので税金によるマイナスの影響が大きいようです。

投資信託と海外ETFの手数料に関しては以下の記事が分かりやすく参考になりました。

【投資信託とETFどっちがお得?】「SBIバンガードS&P500」と「VOO」の比較シミュレーション
投資信託と米国ETFのどちらを買うのがお得なの?本記事では、そんな疑問に答えるべく、S&P500インデックスに連動するVOOとSBIバンガードS&P500で比較シミュレーションを実施。分配金再投資への課税がポイント。悩んでる方は是非お読みください。
外国税控除が不要なETFと必要なETFの違い|トラインベスト
ETFには外国税控除が必要なETFと不要なETFがあります。今回は二重課税問題や外国税控除、国内籍ETF・外国籍ETFについて解説します。

海外ETFを考えていたのですが、トータルで投資信託の方が有利ということが分かったので、今後も投資信託によるインデックス投資を続けていきます。

投資信託に関しては以下をご覧ください。

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